第3章 女の子が引き寄せられた世界?
確かにね? さっきまでやってた色々なものが引き寄せられる世界で「女の子が来ないか」なんて言ったけども! まさか本当に来るとは思わないじゃん? なんて都合の良過ぎる夢なんだ。
俺のいる建物の外から聞こえた黄色い声は、獲物発見と言うや否や、なんらかの方法で羊を討伐し始めたらしかった。羊の悲鳴が続き、次は俺がやられるんじゃないかとベットから離れられずに震えていると、間もなくガチャリと扉が開かれた。
「うわあ、ごめんなさいごめんなさいっ」
咄嗟に出てきた言葉を叫びながら顔を覆う俺。建物に入ってきたのがどんな女の子なのかは目視出来ない。
「あれ、人間さんだ!」
「……え?」
思わぬ反応に俺はおそるおそる顔を上げた。そこにいたのは思った以上に可愛らしい顔をしたショートカットの女の子。左手には弓を持ち、右腰にはクリーパー頭のスクラップをつけた腹出し少女だ。包帯をぐるぐると巻いただけのような袖なしの服とショートパンツって、肌の露出度が極めて高い。
「初めまして、人間さん! 僕はスケルタって言うんだ!」
「ス、スケルタ……?」
俺は内心変な名前だなと思いながら、この子僕っ娘なのかぁと頭から爪先まで眺めてしまうのがやめられない。どこからどう見ても人間には見える。ちょっと肌が色白くらいなだけで。