第1章 出会い
ブーブーブー
電話だ。スマホにはさっき行ったバイトの名前が書かれていた。慌てて電話をとる。
『あ、もしもし瑠奈ちゃん?
ごめんね~こんな遅い時間に。)
『いえ、大丈夫です。何かありましたか?』
『あー、えっとね、ちょっとここ最近バイトの人数増えちゃって、シフトが無いんだよね…』
『え……』
『本当に申し訳ないんだけど、他のところのバイトの方がいいと思うんだ。だからうちのバイトはちょっと…ごめんね。』
『…、わ、わかりました。ありがとうございました、。』
『うん。こちらこそ、また、。』
『はい、……』
私はそっと切るボタンをタップする。
『…え?』
『おっとぉぉぉお?!?!?!あーね、?!?!?!まさかのね?!?!?!』
そっちから断られるパターン!!!!!
生まれ~ては~じめ~て~♫
なんて歌う暇はない!
急いで次のバイトを探さなければぁぁあああ…
混乱状態にもなりながらまたバーの方へ向かいワインを注ぐ。
営業スマイルをしながら心の中では泣き崩れた自分がこう言っている。
『どうすんだ!!!!!私は死ぬのか!!!!!
どぉぉおおおしたらいいのぉぉぉおおおおおお!!!!もういっそのことパパ活するか?!?!?!いや、ダメだ。落ち着け瑠奈。私は数々のバイトをして来た女!!!』
と。いや、もう笑そう。
ダメだ。終わった。
死ぬわ。