第3章 ライバル
ー次の日ー
もちろん今日も確認の為にスケートリンクに行く。
ウィーン
自動ドアのすぐ横に昨日のショートプログラムの成績表が張り出されていた。
《1位:大塚さとみ 柳沢学園高等学校
2位:津田七瀬 佐根沢インナーナショナルスクール
…… 》
津田 七瀬(つだ ななせ)?
なんとなく聞いたことあるからそれなりの成績は残している選手なのだろう。
抜かされないようにしなきゃな…
ーリンクー
ズシャッ…
よし!フリップ決まった!
やっぱり昨日の不調はスケート靴のせいだったみたい…。
「さとみ、プログラム確認だけにしなさーい」
須藤コーチが怒鳴る。
「は、はぁーい!」
あ、そうだ。
私はリンクサイドに滑っていった。
「須藤コーチ、津田七瀬って人去年の合宿とかにいましたっけ?」
津田七瀬。
多分ライバルになるから情報集めておこう。
「あー2位のナショナルスクールの子ね、確かかなり優秀。合宿は来てないっぽいけど。」
「まぢですか…。」