第9章 途切れることがない縁
「!」
太宰は中也の腹に猛烈な一撃を見舞う
「何だそのパンチ」
「!」
中也の蹴りでふっ飛ばされる太宰
「マッサージにもなりゃしねぇ」
「……」
座り込んでいる太宰
「立てよ、パーティーは始まったばかりだぜ》
「流石はマフィアきっての体術使い」
太宰は跳ね起き、体を伸ばす
聞いている様子は無い
「ガードした腕がもげるかと思ったよ」
「……」
「君とは長い付き合いだ、手間も間合いも動きの癖も完全に把握している、でなきゃ相棒は務まらない………だろ?」
「!?」
白い刃が中也を襲った
「太宰さんをこれ以上、傷つけないで」
監獄の入口から琴華が出てきた
琴華は静かに中也を見つめ、太宰の前に立ち、異能生命体である鈴が琴華の命令を待つように横に並ぶ
「琴華!?手前、任務はどうした?」
「……」
「終わらせた、それよりこれはどういう状況?」
「手前には関係ない」
「関係ある」
琴華はきっぱりと断言する
「私は……太宰さんの部下だったから」