第9章 途切れることがない縁
太宰を睨みつける中也
「考え過ぎだよ、心配性は禿げるよ……まさか!」
中也は食い気味に帽子を被り
「ハゲ隠しじゃねぇぞ」
中也は帽子を被り直し
「俺が態々ここに来たのは手前と漫談する為じゃねぇ」
「じゃ、何しに来たの?」
「……嫌がらせだよ」
「……!」
「あの頃の手前の嫌がらせは芸術的だった……敵味方問わずさんざ弄ばれたモンだ……だが……」
中也の蹴りが一閃し、太宰の拘束を解く
「そういうのは大抵後で十倍で返される」
「……」
「手前が何を企んでるか知らねぇが、これで計画は崩れたぜ」
中也は太宰を指差し
「俺と戦え太宰……手前の腹の計画ごと叩き潰してやる」
指招きをする中也
太宰は不敵な笑みを浮かべ
「……中也、君が私の計画を阻止?冗談だろ?」
中也も笑みを浮かべ
「良い展開になって来たじゃねぇか!」
中也の連続突き
太宰は中也の腕を掴まえる