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酸化した世界で君と詠う

第33章 only my feeling


「琴華……」

太宰は琴華が陽香と話し終えたタイミングで話しかける

「太宰さん、聞きたいことがあるの」

「言ってごらん」

「邪神に言われて気付いた、太宰さんは美女との心中が夢なのにどうして私と付き合ったの?私という存在が邪魔でその夢が叶わないと思う」

「……」

「私は……遊んで捨てるだけの玩具だった?」

(もしそうならもう……)

「それは違うよ琴華」

太宰は否定した、その目はまっすぐと琴華を見つめている

「慥かに私は美女との心中が夢だ、でも琴華を遊んで捨てるつもりはない」

「本当に?」

「嗚呼、私は唯一無二で世界にたった一人しかいない琴華と心中して死にたい、だから私とずっと一緒に居てくれ」

(嗚呼、駄目、私……納得しちゃったな)

太宰の言葉を聞いた琴華は黙り込んだ
彼女が何を考えているのか誰にも判らない
そして琴華は口を開く

「きっと他の人が聞いたらその言葉は最低なことだと思う、でも私は好き、だから私は太宰さんと一緒に生きる、この命が尽きるまで」

太宰は琴華の言葉を聞いて強く抱きしめた
その様子は今までとは違い、生き生きとしていた


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