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酸化した世界で君と詠う

第30章 月詠燈夜の最高で最悪な過去


「我々神界の月詠家には掟がある、まずは儀式を行い、掟の情報を体に刻む、掟の中で“異性の人間と交わってはならぬ”というやつがある、掟をを背いた者は痛みに耐えきれずに即座に死ぬ、だがリトアの場合は無痛症で痛みを感じない、頑張ったものだ、2年間も耐え続けていたのだろう」

「掟……か」

(儀式をやったことで琴葉は……)

「ところでお前らは“月詠の巫女”は知っているか?」

「親父から聞いたことがある、月詠の巫女は四神を身に宿し横浜の何処かにある“白紙の文学書”を守護する役割を持っていると」

「初代月詠の巫女は神界生まれだ」

その後、燈夜と太宰は月詠の巫女、月詠家についてラルに教えられた
ある程度話し終えたラルは口を開く

「最後に選択肢をやる、リトアをこのまま人間として死なせるか、記憶を戻して神として死なせるか」

「……記憶を戻してやってくれ」

ラルは琴葉に近づき、記憶を戻す

「ではさらばだ、私が離れたらこの空間も終わる」

ラルはその場を去る

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