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酸化した世界で君と詠う

第18章 白鯨にて


「私には人を助けることが無理だと思ってた、人を助けて、命を落とすなんて今までの私が考えると馬鹿だと思う……でも、探偵社の人達と関わっていくうちに自分も誰かの助けになりたいって思った……もし、今日生きて帰れば私は試験に合格して社員になれる、みんなと同じになれるって……」

(太宰さんと同じ探偵社員に……)

「琴華さん!鏡花ちゃん!!__」

敦は何かを言いかけたが芥川に強引に連れ出され、白鯨から脱出した

“あなたも逃げて”

「私の决意表明があんまり響かなかったの?」

琴華は言いながら異能力を使ってコントロールを取り戻そうとしている

“違う、もし失敗したら……”

「死ぬって?私は絶対に死なない……今はまだね」

(あと1分あるかないかくらいか……時間が足りないな)

“……”

「鏡花ちゃんならきっと、社員になれる」

(私はなれるかわからないけど……)

“もうすぐぶつかる……”

「そうだね、コントロールを取り戻すのはは難しそうだな」

「少しでも落ちるのを軽減しないと」

「秋式、秋風」

琴華は異能を使い、白鯨の周り風を張った

“琴華さん……”

「鏡花ちゃん……○○○○○○○○○」

琴華がそう言うと鏡花は驚いたようにハッとする
そして鏡花が乗っている無人機が白鯨にぶつかり、海に落ちた


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