第18章 白鯨にて
(さっきから爆発音が聞こえてくる、これが原因で制御システムが故障したのかな……)
琴華はそう思いながら白鯨の操縦室に着いた
ドアを開けて中を覗くと見覚えのある人物がいた
「え、敦くん!?……と芥川!?」
「琴華さん!無事で良かったです!!」
「琴華か……」
「なんか……凄い組み合わせだね、状況はどうなっているの?」
「白鯨が落下しそうになってこの端末で落下を阻止しようとしたんです、でも……何者かがコントロールを奪って……」
「なるほど」
(私の異能でやるしかない……か)
“まだ方法はある”
通信機から鏡花の声が聞こえる
「鏡花ちゃん!?」
(あらまぁ)
“そちらの状況は聞いた、大質量で無理矢理叩き落とせば街に届く前に墜落させられる……この無人機を衝突させる”
「そうか……凄いよ鏡花ちゃん!これで皆助かる!!」
その後、敦はハーマンにパラシュートの準備をお願いする
「君も早く逃げるんだ」
“無理……私は虜囚、足首に鎖がついていて脱出装置があるところには行けない”
「そんなの駄目だ!!」
“私には一変の光が無かった、でも、今日分かった
私にも選択肢は有ると命を犠牲にしてみんなを助ければ
きっと私は、入社試験に合格できる本当の探偵社員になれるなら、何も惜しくはない”
「やめるんだ!!、琴華さんも何か言ってくだ__」
敦は琴華に言いかけるが琴華は敦の言葉を消すように言った
「私もここに残る……コントロールを取り戻せるか試してみる」
「どうして!!」