第11章 やっと会えた(過去編)✳︎寺本俊
「聞いてる?返事ぐらいしたらどう?」
「やせ我慢なんてしなくていぃーよ?本当は痛い顔したいんでしょ?」
取り巻きらしき女が次々と罵声を浴びせていく
さすがにやりすぎじゃねー?
俺にだって良心はあった、だから、助けに行こうと一歩を踏み出した
ガッ!
「っっ!!!」
俊「はっ?」
明結『あんたの蹴りなんか全然痛くないよ?』
ケロッとした顔で相手の腹を蹴り返した女。
その様子を見ていじめてた奴らはどこかへと足早に逃げてった
、、、、かっけぇー。。。
最初に思ったのはそれだ。
俺の学年にもいじめはあった
どいつもこいつもいじめられると逃げた
でも、あの女は違う。
女なのに逃げない、、、、
いつまでそんな事を思い突っ立てたのか、知らないうちにその女はどこかへ行っていた
きっと教室に帰ったんだろう。
俺がいる位置からじゃなくても屋上からでる場所はいくらでもある
それにしても
俊「かっこよかったな、、、、」
また、ベンチへと寝転び空を見上げながらふと呟いた中2の冬