第9章 奇跡✴︎寺本俊
俊「明結さん本当は今日、双子の先輩も来るっていってたんですよ。でも、こんなに無防備で可愛い明結さんを見せたくないから」
(明結『私は可愛いくないよー』)
少し前まではこんな返事がかえってきた
俊「明結さん……勉強とかしないと…テストの点、ヤバいんじゃないですか?」
(明結『なにをいってるのかな俊?私は天才だからね!かわりに私が勉強を教えてあげる』)
約束、残ってますよ
俊「明結さん……っす…きって……いっ…ください……ょ」
(明結『もー、男の子でしょ?泣かないの』)
俺の目から流れる涙をぬぐってくださいよ……
すきって言ってください
大好きって言ってください
愛してるって言ってください
明結さんがいない世界は色がついてないんです
信号機も黒白に見えてしまうんです
明結さん…………
ビービービービー
ビクッ!
俊「え?え?ちょ、まっ、、え?」
いつのまにか思い出にひたっていた俺は大きな音に驚いた
流れてた涙が驚きで止まった
それとは逆に明結さんの側にあった機械がなりだした
はぁ⁈なにこれ?
どうなってんだ?
医師「すみませんどいてください!……患者さんを手術室へ」
看護師「はい」
俊「…手術室…?」
ガラガラと音を立て明結さんが運ばれて行く
うそ、、だろ?
手術……
明結さん……が…
俊「っ!先生!!明結さんは!明結さんは!!」
医師「今はなんともいえません。手は尽くします」
そんな……
ドラマとかでよくある。
「手は尽くします」
だいたい死んじゃうよね?
そんなセリフのあとはさ、、死んじゃうよね?