第8章 狂いそうになる✴︎威土冬也
よく、少女マンガである悪い男に絡まれるシーン
”どうせマンガ内のこと”
そう、ずっと思ってた。
でも、実際にもあるものなんだね。
僕の世界で1番愛らして。可愛くて。言葉にするだけでは勿体無いぐらいの彼女が林の奥で男3人に捕まっていた
明結『冬……也……』
やっと見つけた明結!!
ゆっくりと近づいて抱きしめようとしたでも、抱きしめられなかった……
邪魔な物がいくつか道を塞いだから。
男1「てめぇー誰だ?」
僕の明結を泣かせたのは誰?
男2「俺たち今お取り込み中なんだよ」
僕の明結の雪みたいな肌に赤い線をつけたのは誰?
男3「にぃちゃん。下向いてねぇーで何か言えよー」
僕の明結に手を出したのは誰?
あぁ、僕以外の奴が明結に触れているとこを想像しただけで………
冬「………気が……狂いそうだよ…」
男3人「ひっ!!」
そばに落ちていた木を拾い上げ素振りをする僕をみて男達は3人揃って小さな悲鳴をあげた
冬「君達が泣き叫ぶ声はどんな声なんだろうね?生き物が息を止める時の音と似てる?……そうだったらどんなに嬉しいか……」
視界の先で男達のせいで声が出ない明結が口をパクパクとしている
何かを伝えたいらしい、でも、僕が思ったのは……
”明結……鯉みたい。”
って、事だけ