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ハイキュー 裏短編集 【R18】

第3章 烏養繋心 秘密の恋人


繋心side


マジでビビった‥


外から大きな音がして
白鷺が倒れたって聞かされて冷や汗が一気に吹き出した


急いで駆けつけると顔を真っ青にして西谷に抱きしめられている姿に胸がまた苦しくなる

今まで我慢出来ていたはずなのに

白鷺に他の男が触れる事が耐えられない


俺の‥なんて言えたもんじゃないのに
独占欲ばかりが俺の心を支配する


『烏養さん‥ごめんなさいっ‥』


背中から白鷺が話しかけてくる

こんな状況なのに
密着する身体にドキドキしてしまう俺って最低な大人だな‥


「いいって事よ‥でも無事でよかったわ!」


つい苦笑いしながら返事をする


駆けつけた時は白鷺に何かあったらどうしようかと心臓が止まりそうになるくらいドキドキして

その後は白鷺に触れる他の男に嫉妬して

今は俺の背中に身を預ける身体にドキドキと心臓がうるさい

本当俺ってなんて勝手な奴‥


白鷺は俺の事諦めるって言ったけど

白鷺の事諦められねーのは俺の方なんじゃないか?



今まで必死に押さえて来た心

自分の気持ちに気付かないフリをして
言い訳を探しては好きな気持ちを忘れることに必死だった



でも今日気付いてしまった

「俺‥もう引けないところまできてんだろ‥」


『えっ‥?引けない‥?』


「いや‥何でもない。忘れてくれ」


背中からふわっと香る白鷺の甘い香り
どうしようもなく抱き締めたくなる


気が付けば自分の車の前に立っていた


「さ!着いたぞ!」

背中から白鷺をおろして助手席のドアを開ける


『ありがとうございますっ‥』


自宅の場所を聞いてナビを入れる


「しんどくなったらすぐに言えよ?」


出来るだけ安全運転を心がけて自宅へと送り届ける
2人きりの車内で白鷺は俯いたまま何も話さなかった


「ここ‥だよな?家?」


告げられた住所の目的地に着いてドアを開けてやる



『はいっ‥今日はご迷惑をお掛けしてすみませんでした!お家まで送ってもらってありがとうございます!』


ぺこりと頭を下げて自宅の鍵を開けようとドアに向かう


正直帰したくねーな‥

『え‥鍵‥』


スクールバッグの中をごそごそと漁りながら顔が真っ青になっている
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