• テキストサイズ

ハイキュー 裏短編集 【R18】

第20章 月島蛍 この腕の中に閉じ込めて


月島side



電話を切り終わらないうちに駅前に向かって走り出す




「勝手に連れて行かれてたら許さないから‥っ」



こんな長身の男が
必死の形相して走ってるから周りのみんなが振り返る



ほんと
僕にここまでさせるのは昔から君だけだよ‥




ようやく店の近くまでくると見覚えのある後ろ姿




僕のチームメイトと花澄
あとの二人は見た事がないから取引先の奴と会社の先輩だろう



間一髪でタクシーに乗り込む前に回り込む




白い肌は耳まで赤く染まっていて
力が入らないのか両隣からガッツリと身体を支えられていた


他の男に触れられているだけで腹が立つのに
一気に頭に血がのぼる



花澄の事狙ってるのは知ってたけどさ‥
昨日の今日で手出すの早すぎるでしょ




話しかける声が自分でも随分苛立ちを含んでいるのがわかる




『けいっ‥むかえにきてくれて‥っ‥ありがと‥っ』




男達から花澄を奪い返して別のタクシーに乗り込む




僕をみて嬉しそうに
酒に酔って少し潤んだ瞳がふにゃりと細められる



怒りと
愛しさと



どっちも同じくらいに込み上げてきて


タクシーの運転手が信号待ちで窓の外を見ているのをいい事に
半ば強引に唇を重ねる





『っ‥?!』




人前でこういった事をするのが苦手な僕の行動にびっくりしたのか大きな目がさらに大きく見開かれる




「もうじっとしてて‥僕もこれ以上は抑えられないよ?」





いつも上までしっかりと閉めさせているシャツ
酔いを冷ましたかったのか無防備にも胸の谷間が見えそうなくらいにボタンが開いていた



改めてその姿を見ると我慢していた気持ちが一気に吹っ切れて
タクシーを道端で止めさせる





『あれ‥っ?ここで降りるの‥?』




おぼつかない足取りの花澄を支えながらホテル街の中へ歩いていく




「家まで我慢出来なかった」




『だいじょうぶっ‥?酔っちゃった‥?』




一番見た目が綺麗なホテルに入って
空いていた一番大きな部屋を選ぶ




『わぁっ‥このお部屋なんだかすごいね‥!』




赤と黒を基調としただだっ広い部屋のそこいらに怪しい道具が置いてある




「お仕置きするには丁度いいか‥」



/ 434ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp