第18章 二口賢治 素直になれない
二口くんの大きな背中の後ろに隠される
少し赤く染まった顔
部活の時には見たことのない顔にほんのりと顔が熱くなる
そうして烏野高校からの帰り道
2人で歩いていると急に立ち止まって少し怒っているような口調で迫られる
「他の男との距離がちかい!それにコンセントってなんだ!あんな事絶対に俺以外にすんなよ?!」
『は‥はい‥』
「あんな可愛い事されたら俺だって我慢出来ないっての!」
外でこんなに素直になる二口くんも珍しくてついその顔をじっと見つめているとむぎゅっと顔を掴まれる
「そんな可愛い顔してっとここでするからな」
『へ‥?ここで‥?』
少し狭い路地に引っ張られて
強引に唇を奪われる
ぶわぁっと蘇る体温に心臓がドキドキと大きな音を立てる
壁際に追い詰められて
ぐいっと私の身体を引き寄せると
お腹のあたりに感じる固いモノ
「俺にあんな事しといて‥逃げるなんて許さねーよ?」
背の高い二口くんがぐいっと頭を屈めて
挑発するように私を見つめる
そのまま太腿の間に脚が割り込んできて
スカート越しに膝をぐりぐりと押し当てられる
『ご‥ごめんねっ‥賢治があんな顔すると思わなくて‥っ』
「もうみんなにバレちゃったみたいだし?これからは部活中もクラスでも好きって言ってやろうか?」
私の事を好きだと言う二口くんを思い出して身体の熱がさらに上がる
あんな顔と
声で
好きなんて皆の前で言われたら
もたないのはきっと私の方だ
『も‥もうっ‥しないから‥っ』
「声、我慢しろよ?」
『えっ‥?!まって‥ほんとに外で‥するのっ‥?!』
抱っこするように持ち上げられるといつの間にか秘密の入り口にあてがわれる熱
「もっとギュッと抱きついとかねーと落ちるぞ?」
にやりと笑う二口くんがかっこよくて鼓動が激しくなる
『っーー』
ギュッと逞しい身体に抱き付くと同時に
下から二口くんのモノが一気に入ってきて
声をだしそうになるのを必死に堪える
ベッドの上以外でも
あんな顔をみてみたいと思った私が悪かった
目の前に迫る赤く染まった顔に私はいつまでもドキドキさせられっぱなしだった