第16章 宮治 体育館倉庫 閉じ込め
侑side
気持ち良く寝とったのに
気付いたらじっとりと汗をかいとって
寝苦しくて目を覚ます
「やばっ‥部屋で寝てしもてた‥」
起きあがろうとしたところで
下のベッドから可愛い声が聞こえてきて身体がビクッと硬直する
『っ‥ゃっ‥おさむっ‥だめ‥っ』
夢にまでみた花澄の甘くてかわいい声
一生懸命我慢しとるんか声がこもっとって聞き取りづらい
まさか‥
この下で‥?!
心臓がバクバクと音を立てて
思わず飛び上がりそうになるのをグッと堪える
じっと耳を澄ませると
甘い吐息が途切れ途切れに聞こえてくる
『っ‥はぁっ‥んむっ‥』
間違いない
これは‥
気配を殺してこの場をやり過ごすしかないのは分かっとんのに
どうしても花澄の乱れた姿が見てみたくて音をたてへんように慎重にゆっくりと身体を動かす
絶対に2人に気付かれへんように‥
そーっと
全神経を集中させてゆっくりと下を覗き込む
「っ!!」
はだけたシャツ
大きな胸の谷間がチラッと見えて
顔を真っ赤にしながらギュッと目を瞑ってる花澄の姿
と
花澄の上に覆い被さるサムが
俺の視線に気付いたんか
一瞬目があって
ふっと笑った気がした
「っ‥!」
ゆっくりと身体を元に戻して天井を見つめる
バクバクと相変わらず爆発しそうなくらいにうるさい俺の心臓
乱れた姿に反応した俺の欲に手を伸ばす
花澄の上に覆い被さる
俺によく似たサムに自分自身を重ね合わせてゆるゆると手を動かす
下のベッドから聞こえてくる可愛い声にどうしようもなく興奮する
「っ‥はぁっ‥サムのやつっ‥見せつけやがって‥」
俺の下で気持ち良くなる花澄を想像して
上下に動かす手のスピードを早めていく
「いつか絶対に奪ったるからな‥っ」
口ではそんな事を言いながらも
サムとおる時の幸せそうな顔した花澄を思い出してため息を吐く
「っ‥なんで俺を選んでくれへんかってん‥」
サムが作ったおにぎりを幸せそうに頬張る姿も脳裏に蘇る