第16章 宮治 体育館倉庫 閉じ込め
治side
2人っきりやったらこのまま降ろさんと
もっと恥ずかしがる顔みときたいとこやけど
北さんも侑もおるからそっとおろしたる
「まぁ2人とも無事で良かったわ」
『わざわざすみませんでしたっ!北さんも‥侑も‥本当にありがとうございました』
深々と頭を下げる花澄を
相変わらず優しい顔をしたままの北さんが見つめる
「まぁ身体も冷えたやろし、風邪ひかんようにしいや。もしかしたらちょっと熱でもでよるんか顔も赤いみたいやし」
『っ!』
北さんの何気ない一言に花澄の顔がさらにボッと赤くなる
「ほんまやな!後でうちくるんやろ?!先に帰って暖房暑いくらいにかけとくわ!!」
そう言うと侑がすごいスピードで走って帰って行った
「ほんまそそっかしいやつやな‥じゃあ俺も帰るわな」
「北さんほんまに助かりました。有難うございました!」
花澄と一緒に頭を下げると北さんがええよって言うて帰って行った
『はぁっ‥出れて良かったね‥』
俺ん家までの道のり
2人で手を繋ぎながらのんびりと歩く
「まぁ‥あのまま朝まで2人きりでも俺は良かったけどな?だってずっと花澄と繋がっとけるし‥」
『つながっ‥?!』
またりんごみたいに顔を真っ赤にする花澄が可愛くて腹を抱えて笑う
「まぁ帰ってから続き出来るからええか」
『つ‥続き‥』
まだポカポカとあったかい手を握ったまま照れた顔をじっと見つめる
「だって、俺まだまだ花澄の事食べ足りへん」
『っ!』
「だから、帰ったら覚悟しといてな?」
『でも‥侑は‥』
「今日はリビングにおるように言うといた‥さすがに起きとる時に二段ベッドでしたらバレるやろ?」
ぴくりと揺れる身体
ほんまに熱出たんかと思うくらいに熱くなる手
実は一回俺の家に泊まりに来た時
二段ベッドの上で侑がすごいイビキかいて寝とったから
恥ずかしがる花澄を組み敷いて
下のベッドで声ださんようにキスで口塞いでエッチしたことがある
それを思い出したみたいで
恥ずかしそうに俯きながら歩く
「ただいまー」
『お邪魔します!』