第16章 宮治 体育館倉庫 閉じ込め
治side
今日も俺の彼女は安定に可愛い
転校してきた時は学校中が騒ぎになって
ようクラスまで他の学年の奴らがみにくるくらいやった
黒の稲荷崎のジャージをきて
小さな身体でパタパタと走り回る姿を見てつい顔が緩む
「どんだけ花澄ちゃんの事見つめてんねん!にやけすぎや!」
双子の侑が隣にやってくる
「うっさい‥そんなん言うてるツムやってずっとみてるやん。下心丸出しの顔で」
「はぁっ?!それはしゃーないやん!あんな可愛くていい子が目の前おったらみるやろ!」
2人で言い合いを始めると
それに気付いた花澄がこっちにかけてくる
『今日も練習お疲れ様!タオルどうぞ』
にっこりと天使みたいに笑うから侑の顔が真っ赤に染まる
俺たちにタオルを渡してから他の部員にもタオルを渡しに行く背中をみて悔しそうに侑が呟く
「はぁ‥なんであんな天使みたいな子がサムの彼女やねん‥なんで俺じゃあかんねん!顔も一緒やしええやろ!」
「顔は一緒でも性格が全然ちゃうからなぁ」
そんないつもみたいなやり取りしながら
着替えおわって
一緒に帰る為に校門で待つけど
全然こーへんから心配になってくる
「また他の男に絡まれとんか‥?」
念の為更衣室の前と
体育館の周りをみてみるけど姿が見当たらへん
辺りを見渡すと体育倉庫の扉がちょっとだけ開いてるのがみえて中を覗くと
奥の方に跳び箱の上で前のめりになっとる花澄がみえる
「っ‥あぶないし‥なんちゅう格好してんねん‥」
前のめりになるスカートから下着がちらっとみえて
慌てていろんなもんを掻き分けて奥まで進む
間一髪で前にずり落ちそうになる花澄をキャッチして助けたら俺があげたぬいぐるみをとろうとしとったって言うし‥
ほんまどこまで可愛いねん‥
ムラムラした気持ちを抑える為にキスしたけど
さらにムラムラしてきて逆効果やった
これははよ帰って抱くしかない
「俺がとったるからちょっと待っとき‥」
心配そうに見つめてくる可愛い花澄の頭を優しく撫でて
跳び箱の向こうに手を伸ばす
そんな事をしとる間にまさか閉じ込められとるとは夢にも思わんかった