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ハイキュー 裏短編集 【R18】

第15章 照島遊児 奪いたい


照島side


爽やかな顔の主将と目があって
ぺこりと頭を下げられる



「花澄の事‥宜しくお願いします」



苦しそうな顔をしてるのは俺が見てもわかる



そりゃ誰だって


自分の大事な彼女がこんな目にあって



そばにいてやりたいって思うはずだ




それでも誠実君はグッと堪える



「じゃあ‥無理だけはするなよ‥?いつでも連絡して?」



『はいっ‥すみません‥ありがとうございます‥』




大きな手でそっと花澄の頭を撫でると
苦しそうに微笑んで歩いて行った



「‥警察!呼んでくれたんすよね?有難うございました!」




去っていく大きな背中に頭を下げると
困ったように眉を下げながら深々と頭を下げた




「‥見た目通り‥澤村さんいい奴だな‥」





その姿が見えなくなって花澄の方を振り返ると小さな手が俺の頬にそっと触れる




『私のせいで‥っ‥照島君に怪我させて‥ごめんなさい‥!』




頬に触れたその指先は小さく震えている




「っ!何言ってんだよ!俺はどうだっていいんだよ‥っ」




目の前の身体をギュッと抱きしめて
ため息をつく






「あのあと追いかけてたら良かった‥マジで‥一番大切な奴守れねぇでどうすんだよ俺‥」




『っ‥照島君‥』




小さな体がぴくりと揺れるけど

何かを思い出したようにハッと俺のことを見上げてくる




『怪我っ!早く冷やさなくっちゃ!家帰ろっ!』




心配そうな顔で見上げてくる花澄




さっきまで犯されそうになってたってのに‥




自分の事より俺の事かよ‥





『ね!!早く帰ろ!』




じたばたと俺の腕の中で暴れ出すから
優しくおでこにキスをする





「帰ったら‥俺にも優しくさせてくれよ?」



『っ?!』




さっきまで青い顔して怯えてたのに




急に耳まで真っ赤に染まる顔





「かわい‥」




『ちょっ‥ちょっと待って照島君っ‥歩くのはやいっ‥!』




高鳴る鼓動がどうしようもなく抑えられなくなって
細い手首を掴んだままズカズカと歩き出す




「嫌だったらぶん殴ってくれ‥っ」



『えっ‥?殴るっ‥?!なにが‥?』



花澄の家に着いて
部屋に上がる
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