第2章 宮侑.治 2人だけの彼女
治side
「「うんっ!!」」
また2人の声が揃う
『っ!!2人が‥いいのなら‥いいのかな‥?』
おそるおそる俺らを交互に見上げてくる
「っしゃー!!!決まりっ!!マジで夢みたいやわ!最高やな!サム!!」
ガッツポーズをしながら俺にめっちゃ嬉しそうな顔でツムが笑う
ほんま夢みたいやわ‥
初めて俺ん家に挨拶来た時にびっくりしたもんな‥
こんな可愛い子おるんやって
俺もツムも一目惚れして
毎日遊ぶようになってどんどん惹かれていった
心配になるくらいええ子で
何事にも一生懸命で‥意外と負けず嫌いなところも好きやった
何としてでも手に入れたいって思っとったのに
急に両親の出張が決まって仙台に引っ越してしもた
せめて想いだけでも伝えといたら良かったってツムと死ぬほど後悔したもんな‥
関西に引っ越してきて、あの短期間の間にめちゃくちゃ可愛い子がおるってみるみるうちに噂が広まって
他校の奴らも花澄ちゃんみにくるくらいで
何人にも告白されてんのもみたし‥
まさか俺らの事好きって思ってくれとったなんて‥
「とゆうわけで、俺らの彼女として宜しく!」
『はっ‥はい!!宜しくお願いしますっ!』
透き通るような白い肌やから真っ赤になってんのがよくわかってほんま可愛い
「んで‥明日はどんな水着着るん?」
『水着?水着はね、お母さんがデザインしたのをプレゼントしてくれたからそれを着るよ!』
そういえば花澄ちゃんの両親デザイナーやって言っとったな
「へー!!すごいやん!着てみせてやっ!」
ツムが嬉しそうに言うとまた顔を赤くする花澄ちゃん
『えっ?!今?!それはちょっと恥ずかしいかもっ‥』
「え〜?!ええやん!!お願い!彼氏のお願い‥な?」
チラリとこちらをみるツムと目があう
そりゃ俺やって花澄ちゃんの水着姿みたい
「頼む‥他の男に見せるより前に‥俺らに見せてくれん?」
『恥ずかしいけど‥ちょっとだけならっ‥』
ほんまに押しに弱い花澄ちゃん
嬉しいけど‥他の男にもこんなんかと思うとちょっと心配になるな‥
まぁ俺らが言うなって話やけど
「ラッキー!!じゃあ俺らの部屋行こか!」
恥ずかしそうに顔を赤くする花澄ちゃんの手を引いて部屋へと招き入れる