第2章 宮侑.治 2人だけの彼女
侑side
「うっさいわ!それより聞け‥この靴はな‥」
『わ〜!!治もおっきくなったね!!久しぶりっ!』
俺の背中からぴょこっと顔を出すとサムの顔が真っ赤になる
「ちょ、、ちょっと待て?幻覚みとんか?」
「幻覚とちゃう!!夏休みの間だけこっち帰ってきとるねんて!」
「ほんまか‥花澄ちゃんもちょっと見てへん間にさらにめっちゃ可愛くなっとるやん、久しぶりやな」
花澄の頭をサムが撫でながらリビングへと入っていく
「花澄ちゃんごめんな〜ほんまこの子らやかましいやろ!」
おかんが背中を押して花澄もリビングへと入る
『いえいえっ!ずっと会いたかったのですっごい嬉しいです!』
ぁぁ‥久しぶり‥俺の天使
思わずその小さな身体をギュッと抱きしめる
「おかえり‥俺の花澄‥っていたっ!!何すんねん!」
「もう!何してんの!それでせっかく花澄ちゃん来てくれたんやけどお母さんとお父さん旅行に行くって言っとったやろ?今日の夜から出発するから!あんたら花澄ちゃん頼むで!」
「え‥頼むって、ばーちゃん家泊まるんとちゃうん?」
サムが着替えながら聞いてくる
『それが、おばあちゃん一週間くらい入院するから退院するまで一人で‥その間だけこっちにいさせてもらう事になったんだけど‥いいかな?』
「「いいに決まっとる!!」」
二人の声が揃う
最高やんか‥神様ありがとう‥
「良かったらせっかくなんやしこれ一緒に行ってきたら?プールのチケットもらったやつから!花澄ちゃんには事前に言うて水着持ってきてもらってるから!」
「プール‥花澄ちゃんの水着姿‥最高やな」
サムがいつのまにかおにぎり食べながら頬杖をついてこっちをみる
「っしゃ!!じゃあ早速明日行こか!」
『わーい!!ありがとうっ!』
ずっと好きやった子とプールとかめっちゃテンション上がるやん‥
自然と顔がにやけてまうわ
てか決めた‥
花澄がこっちにおる間に絶対俺のモンにする!
『侑ってそんなにプール好きだったんだね!』
ニヤニヤと笑う俺をみてふにゃりと笑う花澄
だからその笑顔は反則やねんて‥
横でサムも顔を真っ赤にしとる
サムも花澄の事好きやったもんな