第12章 黒尾✖️研磨 おさななじみ
研磨side
部活帰り
今日も幼馴染2人が俺の家に遊びにきている
『研磨〜このボス強すぎて倒せないよ〜!!』
「貸して?‥ていうかこれボスじゃないし‥」
もともと人と絡むのが苦手だった
騒がしいのも苦手だし
出来るなら1人でいるのが楽だった
『えっ?!もう倒したのっ?!研磨すごい‥ありがとっ!』
そんな俺の例外っていうか‥
一緒にいてもしんどくないのが俺の幼馴染の花澄
とクロ
クロはちょっとうるさいけど‥
「つーかめっちゃ雑魚キャラじゃん?!ほんとこんなに研磨とゲームしてんのに花澄ちゃんはヘッタクソだね〜」
花澄の頭をよしよしと撫でるクロ
『だって強いんだよ〜!必殺技使ってるのに倒れないし!』
「はいはい‥そんなところも可愛いねぇ」
適当にあしらっているようで
花澄をみつめるクロの目はとても優しい
こうやって3人で過ごしてて分かったことがある
花澄の事を見つめるクロの気持ちと‥
花澄に対する俺の気持ち‥
それはきっとクロも同じだと思う
びっくりするくらい鈍感な花澄をのぞいて
クロも俺もお互いの気持ちに気付いていたけど
この関係が終わるような気がして
なんとなく言い出せずにいた
「さてと‥俺そろそろ帰らねーと!花澄はどーする?一緒に帰る?」
『そうなの?今日は早いんだね?私はもう少し遊んでから帰る!‥研磨はいい?』
立ち上がるクロと
ゲーム機を持って俺の横にくる花澄
「もちろんいいよ‥クロはまたね?」
2人でクロを玄関まで送って
また俺の部屋に帰る
いつも3人でいるから
なんだか2人きりって新鮮でドキドキするかも‥
これ以上変に意識しないようにゲーム機に視線を落とす
『研磨!次はマリオカートしたい!どんなに頑張ってもお兄ちゃんに勝てないから‥』
「ん‥いいよ」
2人でベッドに腰掛けて
ゲームのハンドルを握る
そんないつも通りの時間を過ごしていたはずなのに‥
どうしてこうなった‥?