第11章 菅原孝支 抗えない熱
アルコールのせいで熱い身体
今すぐにでも身につけているものを全て脱ぎ捨ててしまいたいくらい
気付けば目の前には菅原先生の顔
キスしたい‥
心のうちから湧き上がる衝動に背中を押されて菅原先生を押し倒す
重ねれば重なる程にもっと欲しくなる
夢中でキスを繰り返していると菅原先生から食べられるような激しいキスをされる
お酒でボーッとした頭は正常な判断が出来ず
気付けば心のうちにしまっていた私の想いを打ち明けていた
『好き‥です』
「え‥?」
戸惑うように菅原先生の目が大きく見開かれて固まる
『菅原先生が天内先生の事好きだとしても‥諦められませんでした‥』
もし2人が恋人同士なら諦める
それならこの気持ちを伝えるつもりなんてなかったのに‥
気付けば口から言葉がこぼれ落ちてしまっていた
「白鷺先生が?!俺の事好き‥?!」
菅原先生の顔がみるみると赤くなっていく
「俺も‥初めて会った時から好きだったよ‥」
『え‥?』
てっきり振られると思っていたのに菅原先生の口からは意外な言葉が飛び出した
「あのさ‥高校の時男子バレー部のマネージャーしてたでしょ?」
『えっ‥はいっ‥してました‥』
「実は俺烏野高校でバレーしてて‥試合会場で白鷺先生の事見かけて一目惚れしたんだよね〜それがまさか大人になって同じ職場で働けるなんてさ‥運命だと思ったよ?」
『っ‥』
「白鷺先生が挨拶に来た時すぐに分かった‥毎朝誰よりも早く来て、生き物や植物の世話をしてくれてるのも知ってる‥学校には困ってたら白鷺先生が助けてくれたって町の人からお礼の電話がかかってきた事だって何回もある‥」
『‥』
いつもの優しい菅原先生の目が捉えるように私を見つめて身動きができない
「生徒達からの信頼が厚いのは普段どれだけ親身になって接してくれてるかが計り知れる‥誰にでも優しくて‥頑張り屋で‥実は結構おっちょこちょいな白鷺先生の事‥知れば知る程どうしようもなく好きになっていった‥」
菅原先生の瞳は真剣で
伝えてくれる想いの熱さにまた体温が一気に上昇する