第7章 及川徹 兄妹の秘密
及川side
練習試合の休憩中体育館に花澄の姿が見当たらなくて体育館の外へでる
「ドリンク作りに行ってんのか‥?」
辺りを見渡すと男子達の声が聞こえてくる
「及川妹マジで可愛いよな‥レベル違いすぎるってか‥童顔で背が低くて巨乳とか歩く18禁だべ?」
「一般人のレベルじゃないよな?!俺さっき喋ったんだけどさ、まーじでいい子なの!付き合いてぇな〜!!」
「付き合うのは無理無理‥及川のガードマジでやばいからな?」
でたでた‥
他校と練習試合すると毎回これだから嫌になるよね〜
こいつらが間違っても手出さないようにちょーっと釘刺しとこうかな?
声のする方に歩いて行くと突然二人組の女子に引き止められる
「及川さんっ‥!!こんな時にすみません‥!」
「ん?どうしたの?」
なんとなくは言いたい事は分かったけど
廊下の向こうから花澄が歩いてくるのがみえてとぼけて聞いてみる
俺が告白されてるところ見て
ちょっとでも嫉妬してくれればいいのに
なんて淡い期待を抱いて
「私とっ‥付き合って下さい!」
案の定女の子は顔を真っ赤にして俺に告白してくる
「気持ちは嬉しいよ!ありがとう!でも俺さ、好きな子いるんだよね〜!ごめんね!」
「っ‥分かりましたっ‥でも‥好きな子って誰なんですか‥?みんなそうやって及川さんに断られるって聞いて‥」
ちょうど背後に花澄の気配を感じて振り返ると目が合って花澄が不思議そうに首を傾げる
「そーゆう事で!じゃあね〜!」
息を呑む2人を置いて花澄の方に駆け寄って行く
『お兄ちゃん‥あの子泣いてなかった?大丈夫かな?』
心配そっちかい!!
「大丈夫大丈夫!俺、モテちゃうからさ?仕方ないよね〜」
花澄が持っていた数本のドリンクボトルをさっと持って歩き出す
『私持つよっ‥!』
とてとてと走ってついてくる
「うわ〜‥及川兄妹のオーラやべぇな‥」
「つーか血つながってないんだよな‥?お互いあんな美男美女で我慢できんのかな?」
周りからヒソヒソと声が聞こえてきて
一斉に視線が集まる