第6章 木兎光太郎✖️赤葦京治 閉じ込められた部屋の中
木兎side
好きな人が目の前にいて
赤葦に抱きつくようにしてもたれかかっている
その上に覆い被さるようにして手足をついて耐える俺
やっぱり赤葦だけずるいっ‥
そんなことを悶々と考えていると
いつものように大好きという花澄
そんな事‥この状況で言われたら
俺もう我慢できねーよ?
「花澄‥こんな時に言う事じゃないかもしんないんだけどさ‥」
『木兎さん‥?どうしたんですか?』
真剣な声で切り出すと俺の方を振り向いてきょとんと首を傾げている
「ずっと前から花澄の事が大好きだった!!友達としてじゃなくて‥彼氏になりたいって意味で!!」
意を決して大声で叫ぶと
まんまるの大きな目がさらに大きく見開かれる
「っ‥先を越されましたけど‥俺もいいですか?」
『えっ?!う‥うんっ‥!』
俺の方に向いていた顔が
また赤葦の方を向いてしまう
「俺も‥初めて会った時から好きでした。花澄さんの事‥彼女にしたいって思ってます」
やっぱり赤葦もか‥
今まで女子からキャーキャー言われても何にも気にしないような男だったのに‥花澄の魅力ってすげーな!!
突然俺らに告白された花澄があたふたと慌て出す
『えっ‥彼氏って‥木兎さんが‥!赤葦君までっ‥彼女‥えっ?!それは‥えっ?!』
ここに来るまでにすっげービビった顔してたのに
今は顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしている
表情がコロコロ変わんのもみてて飽きないし可愛いなって思う
「キス‥してもいーか?」
『えっ‥!キス‥ってまって‥んむっ‥』
密着した身体にもう我慢の限界の俺は花澄の顔を掴んで振り向きざまに唇を奪う
柔らかな唇
ピンク色で可愛くて‥
ずっとチューしてみたかった
理性の糸があっという間に切れると
今まで我慢してきた気持ちが雪崩のように崩れていく
戸惑う唇にそのまま舌をくちゅりと入れ込んで
温かな口内を堪能する
『まっ‥て‥ぼくとさんっ‥』
「木兎さんばっかり‥俺もいいですか?』
『えっ‥赤葦くんっ‥?!』