第4章 占いは信じなくても当たる時は当たる・後沖田視点【星の砂⭐︎】
翌日
『ぎゃああああああ!!!!』
突然大石の叫びが屯所中に響き渡り、俺は突き飛ばされた勢いで柱に思いっきり顔面を強打した
「ッ痛ェし煩ェし…何なんでィお前は」
『そそそれはこっちの台詞ですよ!こんな所で一体何してるんですか沖田隊長!!!』
言いながらこちらを睨みつける大石を俺は驚いて見つめた
「お前……戻ったのか?」
『えっ…?』
俺の言葉に大石はそっと自身の身体に手を触れる
『ほ、ほんとだ私…戻った!良かったぁ〜』
安心したようにその場に崩れる大石に俺も無意識に安堵の溜息をついた
「ほんとハタ迷惑な奴でィ…」
『いやぁ本当に何だか色々御迷惑をお掛けして…って違うでしょうが!大体あの時副長がバズーカなんて撃たなければこんな事には…ていうか全ての始まりはあの占いの…』
そこまで言いかけて大石は目線を俺から自身の身体に移した
『いやぁあ!!な、何ですかこの格好は!?』
「何って…身体が縮んでたんだから着る服も小せェのは当たり前だろィ」
慌てて布団にくるまり俺を睨みつける彼女に呆れたように話すと大石は首を傾げ、眉間に皺を寄せた
『え…じゃあ私が沖田隊長の隣で寝てたのも…』
「言っとくがアレも全部オメーから言ってきたんだぜ」
『そ、そんな…どうしよう、もうお嫁に行けない!!』
「何被害者ヅラしてんでィ、テメェが隣で寝てたところで俺の食指は動かねェ…ぐはッ」
最後まで言い終える前に大石の鉄拳が飛んできた
『もういいですよ!占いも犯人追跡ももう懲り懲りです!!副長達には自分で報告してきますから!どうもお世話になりました!!』
そう言って布団にくるまったまま大石は部屋を後にした
「…」
何怒ってんでィ…あいつ。
その後結局大石が小さくなった原因は不明のままで地球産でないことから正確な情報を掴むことは出来なかった
ただ大石の例やその後の主犯格の男の供述から微量であれば2~3日で身体は元に戻るものらしいことがわかった
だが記憶に関しては子供になった時のことは覚えていないらしい。
「まぁ…本人にとってもその方がいいだろうな」