第1章 恋の季節【空回り】
突然のことに驚いて振り向けば、そこには私のクラスメイトのハム子とナツコの姿があった
「てかハム子じゃねーし公子だし!!」
『な、何でここに?』
「何でじゃないよ、もう沖田くん見つける度にすぐどっか行くんだから!!」
「てゆーか、アンタ今そんなことしてる場合じゃなくない?」
『…え?』
二人の言っている意味がわからず頭にハテナを浮かべているとそのまま無理矢理沖田の教室から私たちのクラスへと連行されてしまった
『ちょ、ちょちょちょ!まだ沖田と話が…』
有無も言わさず連れていかれる私を沖田は見向きもしなかった
彼と出逢ってはや1年、相変わらず彼と私に進展する気配は微塵もない。