第3章 占いは信じなくても当たる時は当たる・前 【星の砂⭐︎】
そう、全ては今朝の占いから始まったんだ。
ピピピッ
ピピピッ
ピピピッ
ピピピピピピピピピッ
『うるさぁあああい!もう起きてるわ!!』
早朝6時、いつも通り鳴り響く目覚ましを破壊し私は目を覚ました
どうしよう…、また壊しちゃった。
『……でも寝坊してないだけマシか』
布団から出て隊服に着替えた私は歯ブラシを持って自室のテレビをつけた
さっそくテレビに映ったのはおめざめテレビの人気アナウンサーの結野アナ
[それでは今日もいってみましょう!結野アナのブラック星座占いです]
確か以前銀さんに結野アナのファンだから毎朝これだけは欠かさずに観てるって聞いたことあったな…。
私はいつも寝坊して見逃してるけど。
結野アナが次々と運勢を占っていく中、私は歯を磨きながら自分の運勢に期待を膨らませ彼女の言葉を待った
[残念、今日1番ツイていないのは〇〇座の方です。今日は何をやってもうまくいきません]
『えぇー…そんなぁ。』
今日は天気も良いしせっかく早起き出来たのに…朝からテンション下がるなぁ。
自分の星座の順位にガクッと肩を落としていると更に結野アナは言った
[〇〇座で特に黒い制服を着て今寝癖全開の髪で歯を磨いてるそこのあなた…]
『…え』
[今日はあなたの人生で最も悪い1日となりまーす!]
『な…な…
なんじゃそりゃあああ!!』
結野アナの一言に思わず持っていた歯ブラシを床に落とした
[ラッキーアイテムは傘!外出時には常に頭の上に差し、降ってくるモノから身を守りましょう]
降ってくるモノから身を守るって何!?
雨のことだよね、雨しかないよね!?
お願い雨だと言って!ていうかそもそも今日雨じゃないし!!
[ちなみにアンラッキーアイテムは黒髪のニコチン中毒のマヨラーです。身近にそのような人もしくは物がある方は速やかに避難して下さいね!それでは今日も良い1日を~♪]
番組が終了したと同時に誰かが私の部屋をノックした
「オイ結衣入るぞ、お前今朝は俺と見回り…」
『出たぁあああ!!アンラッキーアイテム!!!』
「いや誰がアンラッキーアイテムだ!!」
この後副長に無茶苦茶しばかれた