第2章 大切なのは中身より気持ち【星の砂⭐︎】
「それで、話は終わりかィ?」
『え…?』
「俺ァ明日までに提出しなきゃならねェ書類がまだ残ってんで、さっさと終わらせてーんだけどねィ」
『あ…』
これって遠回しに出て行けって言われてるのかな…
けど私、まだ何もちゃんと伝えられてない。
『沖田隊長!!』
次の瞬間、私は彼の背中に向かって叫んだ
『誕生日プレゼント何も用意出来なかったことはすみませんでした!…色々考えたんですけど、何渡せばいいかわかんなくて…』
「…」
『け、けど沖田隊長にはいつも感謝してますし尊敬する人には変わりません!だから…
だからこれからもあなたの隣で戦わせて下さい!!』
言った…私の気持ち!
沖田隊長は横目で私を見つめながら頭を掻き言った
「なァ大石、」
『…はい』
「要するにお前プレゼント用意してねェんだろィ?」
『…はい、すみません』
「じゃあ今作れ」
『はい、今作りま………え?』
沖田隊長の言葉に思わず耳を疑った
『え、あの…今作れって言われても私何も持ってきてないんですけど!』
「だから、今のお前が俺にくれるモン寄越せって言ってんでィ」
『いやだから…え?そもそも沖田隊長の欲しい物が…』
言いかけた瞬間、沖田隊長が私の腕を掴んだ
『…わっ!』
あまりに突然のことに驚く私を引き寄せ、彼は言った
「俺が欲しいのは…お前でィ」
『え…』
この台詞、似たようなの…どっかで…
- …じゃあ銀さんだったら何貰ったら嬉しい? -
- ……結衣 -
沖田隊長の私の腕を掴む力が強くなる
「なァ…俺の物になってくれねェかィ?」
耳元でそう言った沖田隊長の真剣な瞳から私は目を逸らすことが出来なかった