第8章 本音
『妙ちゃん…私どうしたらいいんだろう』
「…決めるのは桜ちゃん自身だから私が出来ることは何もないけれど…これだけは言えるわ」
『…』
「一生懸命悩みなさい」
なやむ…?
「その人が勇気を出して真剣に想いを告げたんだからあなたも真剣に考えて悩むの。そして、あなたが正しいと思った答えを出しなさい」
妙ちゃんの言葉が心に響く
「それが桜ちゃんがその人に出来る精一杯のことよ」
そうだ…。
高杉はちゃんと私を好きだと言ってくれた
だったらそれに対して例えどんな答えでも同じように彼の目を見て私も伝えないといけない。
『ありがとう妙ちゃん、私ちゃんと伝えるよ自分のはっきりした気持ち』
「ええ、きっと大丈夫よ」
「気合いアルヨ!」
『うん!』
やっぱり2人に相談して良かった。
1人で悩んでたらきっと…何も出来ないままだった
『よし、じゃあ今から会いに行ってみるよ』
「そうね、でもせっかく来たんだから沖田くんにも会っていけば?」
妙ちゃんの言葉に一瞬その場に固まった
「桜?」
そうだ、私今日は元々沖田に会いに来たんだった!
高杉が沖田に話したって言うから、ちゃんと自分の言葉で沖田に話そうって決めたのに
「桜どうかしたアルか?」
『ううん、大丈夫!そうだね…沖田にも会いに行ってみるよ!』
「沖田くんなら今日は実家に帰ってるんじゃないかしら?」
『そっか、土日は実家に帰ってるんだっけ』
「きっと今なら部活帰りとかかもしれないわね」
『ありがとう!じゃあ沖田の家行ってみるね』
言いながら店を出ようとした時、神楽ちゃんが言った
「桜ー!再来週の銀八会絶対来いヨ!」
「またゆっくり話しましょうね」
『もちろん!!』
2人に手を振って店を出た