第8章 本音
知らなかった…。
私はただ純粋に沖田が好きで
沖田に好かれる為なら何だって出来て、
協力してもらう為に色んな人たちを頼って
そしてその中の1人に彼も…
高杉もいて…。
でもそんな彼がまさか…
高杉…
たかす…
たか…
『ぬぁああああ!!!』
「何事だ!?」
部屋で大声を上げると同じく部屋で昼寝をしていた歩兄が飛び起きた
『ごめん歩兄何でもないの…もう1度寝てていよ』
「いや何もないわけないだろ、もうこれ5回目だぞ」
言いながら歩兄は起き上がり、ソファーに腰掛けた
『ごめん…少し悩んでて…』
「へぇ、普段はウザいくらいポジティブなお前が悩み事なんて珍しいこともあんだな…」
『ウザいは余計だよ』
「それで、悩みって何?」
そう私を見つめる歩兄に返そうと口を開こうとした瞬間ハッとなった私は慌てて自分の口を手で塞いだ
ちょっと待って、そもそもコレって歩兄に話してもいいことなのかな?
だってこの部屋で高杉に…き、き、き、
『ぬぁああああああ!!?』
「わかった!もう何も話さなくていいお兄ちゃんが悪かった!!」