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空回り2【銀魂】

第4章 出逢い【沖田視点】


「ということで今日からウチで働いてもらうことになりました!沖田総悟くんでーす!」

「どーも」

妙にテンションの高い女店長を横目にザッと店員を見渡す

つうかこの店…

「あら、若いわね。歳いくつ?」

「こんなイケメンと働くなんてあたし照れちゃうわ〜」

おばちゃんばっかじゃねーか。

「いやぁ琴梨ちゃんからカッコイイ子がいるって聞いてたけど、まさかウチで働いてくれるなんて感激だわっ」

そう言う店長に軽く会釈する

あいつ(中村)の策士と考えると少し腹が立つが、同世代の女といるよりはマシなのかもしれない。

「俺以外…学生はいないんですかィ?」

ふと思ったことを口に出すと女店長が言った

「いや、1人いるわよ。丁度沖田くんと同い年の…ほら、あそこ」

そう店長の指差す先には厨房でサンドイッチを作る女の姿があった

「はるちーん!ちょっと来て」

はるちん?

店長に呼ばれ厨房にいた女がこちらへやって来た


「紹介するわ、この子が今日から働いてもらうことになった沖田総悟くんよ」

「…どうも空道 春です」

そう言って会釈する目の前の人物を見つめ俺も軽く会釈した

何て言うか…全体的に暗いイメージだ。

「あの…店長、私料理の途中なんでもう戻ってもいいですか?」

「あら、ごめんね。戻っていいわよ」

店長に言われ、小さくお辞儀をするとそそくさと厨房に戻って行った

…目が一度も合わなかった気がする。

「あの子ね…優しいし気がきくし良い子なんだけど…何でも自分でやろうとするのよね」

「はぁ…」

「だからよくレジ打ち間違えたり、お客さんの注文間違えたりするのよ」

所謂ドジっ子って奴だろうか。


「ま、同い年だし、仲良くしてあげてね」

そう言って笑う店長に頷いた

「じゃあさっそく沖田くんにはお客さんの接客をやってもらおうかしら!」

「いきなりですかィ、まだ何も説明受けてねーんですけど」

「大丈夫大丈夫、接客なんて要は慣れなんだから。沖田くんのベビーフェイスでお客さんのハートしっかり掴んでね!」

「顔でハート掴んでどーするんですかィ、料理は?料理。」


「そりゃ勿論愛情満点よ!」

そう言って厨房に入っていく店長を見つめた

これからまた何かとありそうだが、今はとにかくこの店長が明るいってことだけはわかった。
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