第20章 繋がる想い
『…うッ…ヒッグ』
「泣くな…行かせたくなくなるだろィ」
そう言って沖田は抱き締める力を強めた
言葉では言い表せないほど、沖田への"好き"の気持ちが溢れ出す
『私…沖田がすき』
「知ってらァ」
『好きッ…』
「知ってる…」
『大好きッ…なの!ヒッグ…』
「…ん。
俺も好きだ…吉野」
しばらく抱き合ったあと沖田は背中に回していた腕を離し私の肩を掴んだ
だんだん沖田の顔が近づいてきて私はゆっくりと瞼を閉じる
ゴオオオオンッ…
「『!!?』」
突然の音に二人してビクッとなって顔を見合わせた
「鐘…?」
『年…明けちゃったね…』
どうりで周りに人が少なかったわけだ。
「あけましておめでとう吉野」
『…あけましておめでとう沖田』