第18章 クリスマスデート
そして、ついにその日はやってきた
「きゃああ!桜ちゃん可愛い!!」
「バッチリアルな!」
妙ちゃんにコーデとお化粧をしてもらったおかげで今の私はまるで別人のようになっている
『大丈夫かな…派手じゃない?』
「これくらい普通よ、いつもしてないんだからお出掛けの日くらいはお洒落しましょ」
服も短めのワンピースにロングブーツ、耳当て、手袋といつもより女子力高い格好の私は自分でも何だか落ち着かない
「桜、これシナリオ書いてきたアル」
そう言って渡された紙に目を向ける
1.まずどこかでお茶をする
2.くそサドをいろんなところに連れ回す
3.さりげなく手を繋ぐ
4.お昼は控えめに食べる
5.景色のいいところに行く(海とか)
6.そこで告白!
7.行き詰まったら恋愛ガイドブックを参照
いや最初からガイドブックでいいだろおお!!
いやまあそれはそれであれだけど。
手を繋ぐなんて無理だし、告白とかもっと無理だし行き詰まるとかもう最悪だし!!
『どうしよーっ!!』
「どうするって言っても、もう約束の時間まで1時間しかないのよ」
え、1時間?
「あれ、でもその時計さっきも1時間前だった気がするネ」
『…』
とまってるううう!!?
私は急いで玄関に向かって走った
「桜ちゃん頑張って!」
「出だしが肝心アルヨ!!」
いやもう出だしからぐたぐだなんだけど!?