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空回り【銀魂】

第17章 別れの序章


「つー感じで俺はその後、対してよく喋ったこともねー奴と帰るハメになったってわけだ」

『ほんとにごめんなさい高杉!!

でも、そっか。その話…聞けて良かった。
ありがとう高杉…』

そう言うと高杉は私から視線を逸らした


『…何で照れてるの?』

「誰がオメェなんかに照れるか」

『いやどう見たって照れて…』
「そういやお前、沖田とはどうなったんだよ」


ドキッ!

『へっ?…』

急に沖田の名前が出てきて、私は再び昨日の出来事を思い出してしまった


「昨日あの後、沖田と話したんだろ…?どうだったんだよ」


『どどどどどどうって!?…べべべ、別に?』

明らかに動揺を隠しきれていない私に高杉は眉間に皺を寄せた


「…お前らまさか付き合ったのか?」

『そそそそ、そんなわけない!じゃない?』

「いやどっちだ…。つーかまだ付き合ってねェのかよ、ったくいい加減呆れるぜ」

『なっ!』

何で高杉に呆れられなきゃなんないのよ!

「じゃあ何でそんなテンパってんだお前は」

『ッ、それは…その…』
「はい席つけお前らー」

私が口を開いた瞬間、銀八先生が教室に入ってきた

渋々席に戻ると沖田も何処からか戻ってきていて席に座り携帯をいじっていた

「えーまぁお前らも3年だし、わかっちゃいると思うが一応聞いておく。3年といえば何だと思う?」

銀八先生の突飛な質問に生徒たちがざわつき始めた

「はい、先生!」

「何だ近藤ー」

「修学旅行ですか」

「それはもう終わった。2章を読み返せ」

「はい!先生私わかったアル」

「なんだ神楽ー」

「体育祭アルヨ!」

「体育祭は3年だけの行事ではありません。それからついこの間終わったばっかだろーが14章を読み返せ」

先生は頭を掻いて溜息をついた

「なになに、オメェらほんとにわかんねぇの?


仕方ねーな、んじゃあ土方くん」


「…受験すか?」


土方の言葉にクラスみんなが固まった

「あら、すっかり忘れてたわね」

「受験って何アルカ?」

「そういえば確かに3年のこの時期といえば受験だな」


そう口々に言葉が飛び交う中、私は全身に冷や汗を掻いた

「とりあえず来週お前ら全員の進路調査のプリント集めるからそれまでに各自自分の進路をしっかり書いとくように!」

それだけ言って先生は授業を始めた
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