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空回り【銀魂】

第13章 体育祭ハプニング


『き、緊張してきた!』

「昨日あれだけ練習したんだ、大丈夫だろ」

そわそわする私とは違い土方はかなり落ち着いていた

さすがだな。

パンッという音と同時に第一走者がスタートした

「ほんじゃ土方さんたち、俺ら先なんで。くれぐれも足引っ張らねーでくだせェよ」

そう言って沖田と山崎くんがスタートする

これは言うまでもなく余裕で1位だった

「次だぜ吉野」

『う、うん!』

「安心しろ、歩幅はお前に合わせる」

土方…。

『ありがとう!』

パンッ

練習の成果を今こそ発揮する時が来たんだ!

土方はちゃんと私の歩幅に合わせてくれたので練習よりも順調に走ることが出来た

『すごい!私たちちゃんと走れてるよ』

「このまま一気に突っ走るぜ」

ゴールまであと少しというところだった次の瞬間

「桜ちゃん、十四郎さん頑張って!」

応援席から私たちの名前を呼ぶミツバさんが目に映った

「なッ!」

『え、わ、土方!?』

急にバランスが崩れて転けそうになる

ちょっと待って!!
何か急に土方速くなったんだけど!

「いいいくぞ吉野!」

『ちょっと!え、いやあああ!!!?』

ラストスパートはほぼ土方の独走に近かった






「いやぁおつかれ吉野。やっぱ昨日練習しただけあるな、1位だってよ!」

そう言って私の頭を撫でる銀八先生を見上げる

『いや…ハァ…後半、私ただ引きずられてただけなんですけど…ハァ』

土方をキッと睨むと彼は申し訳なさそうな顔をして謝った

「わりぃ、ちょっとボーッとしてた」

ボーッとって…。

ミツバさんの声聞いたから……あ。


ひょっとして!…土方って!?


納得がいった私はもう一度土方の方を向き、彼を見つめる

「な、なんだよ」

『フフ、意外と可愛いね土方!』

「は!?」


そっか…

よかったね、ミツバさん。
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