第13章 体育祭ハプニング
「じゃあ、俺達も練習するか」
『うん!』
土方の言葉に頷いてちらっと目線を沖田に向けると丁度彼と目が合ったけどすぐに逸らされてしまった
ちょっと待って。
私今思ったんだけどこの二人三脚…もし優勝したら沖田と喜びを分かち合えたりするんじゃない?
ほら、体育祭で結ばれる男女もいるらしいし!
例えば…
「吉野、俺…お前と二人三脚やりたくねーって言ったけどあれ忘れてくれ」
『えっ?』
「自分の気持ちに嘘ついてた…ほんとは俺、お前と二人三脚やりてェって思ってたんでィ。けど素直になれなくて…でもやっぱり俺はお前じゃねーとダメだった、楽しくなかった」
『…私も沖田じゃなきゃ駄目みたい。きっとこの二人三脚は私たち二人に与えられた試練だったのよ』
「あぁ、そして俺はこの二人三脚を通してようやくお前の大切さに気づかされたんだ吉野…」
『沖田っ!』
いけるっ!完璧だわ!
「お前どんだけベタな展開考えてんだよ!」
『よし!こうなったら何がなんでも優勝するよ土方!』
フフフと不適な笑みを浮かべる私に土方は呆れた様子だった