第12章 聞きたいこと
お昼休み、妙ちゃんや神楽ちゃんたちと教室でお弁当を食べようと思った時だった
『あ、弁当忘れた』
しまった!
今朝はぼーっとしてたからうっかり鞄に入れ忘れちゃったんだ!
私は溜息をついて教室を出る
「ん?桜ご飯食べないアルか?」
『お弁当忘れちゃって…購買で何か買ってくるよ』
「そう、じゃあ先に食べてるわね」
『うん』
小走りで購買へ向かうと案の定行列が出来ていた
あちゃー…。何で今日こんな人多いの?
近くまでいくと半額という文字が目に入って納得がいった
焼きそばパン50円!?
これはラッキーかも!
それから私は少し並んでやっと焼きそばパンを手に取ることが出来た
『おばちゃん、焼きそばパン1つください!』
「50円ね」
『はい……』
…。
財布…忘れた。
『ほんとツいてない…』
自分のバカさ加減に呆れた
ぐ~っとお腹が鳴り響く
『こういう時は寝るに限るよね!うん!』
いつもはあんまり行かないけどたまには屋上でも行って昼寝するのも悪くない!
私はゆっくりと屋上の扉を開ける
『わぁ、気持ちー!!』
サァァァと涼しい風が吹いた
見晴らしも良いし、結構いい場所かも!
『フフッ、今度からここでご飯食べようかな~』
「どけバカ女、そこは俺の特等席だ」
突然後ろから声がして驚いて振り返るとそこにいたのは
『… た、高杉!?』
不良生徒として有名な高杉晋助だった