第10章 告白
「きっとトシも総悟も準備してる頃だろう」
そう言って部室のドアを開ける
次の瞬間、私の目に映ったのは胴着に着替えるため上半身裸になった沖田の姿だった
『きゃあああ!!』
「て、てめ!ノックなしに入ってくんじゃねーや!」
『ごめんなさい!そしてありがとうございます!!』
「消えろ変態女!」
沖田はササッと上を着て部室を出て行った
「すまんすまん、俺が桜ちゃんを観に来ないかって誘ったんだよ」
近藤さんの言葉に剣道部の人たちがおおー!と騒ぎ出した
「そのままマネージャーになって下さいよ!」
「そうそう、何も部活入ってないんでしょ?」
そう言って私の手を握る
『あの、私…沖田だけのマネージャーなら喜んで引き受けますけど部活に入る気はありません』
笑顔でそう返すと「やっぱ沖田さんかー」と言って涙しながら部室を出て行った
…なんだったの?
「観るっつっても今日は体験だから大して面白くねーぞ」
土方が言った
『別にいいよ!試合の時以外あまり観たことなかったし、普段の練習してるところも一度でいいから観てみたいなーって思っただけだし』
「んじゃ、カッコ悪ィところは見せられねーな」
『フフッそうだね!』
「準備してくる」と言って土方は部室を出た
「あ、そうだ吉野、暇ならちょっと手伝うか?」
『?』