第10章 告白
私が驚いて声をあげると同時に沖田が土方の頭を掴んだ
「何言ってんですかィ土方さん、あんたついに頭イカれちまったんじゃないんですかィ?」
「あ?だってこいつ二人三脚やりてーってお前に聞いたんだろ?オメェがやりたくねェっつうなら俺がやってやろうかと思ってよ」
『え…と…いいの?』
私がそう聞くと土方は「あぁ」と言って私の頭を撫でた
それを見た沖田は何だかムッとした顔で
「そーですかィ、んじゃあ俺は山崎と二人三脚出るんで」
そう言って山崎くんの肩を掴んだ
「ええ!?俺ですか?」
何で山崎くんなの!!?
「は?お前二人三脚出ねェって…」
「俺はこの女とは出ねーって言ったんでィ」
不機嫌オーラ全開で私と土方を見る沖田
「えーとじゃあ二人三脚は吉野土方ペアと沖田山崎ペアでいいんだよな?」
なぜ…こんなことになってしまったのか。
先生が教室を出て行ったあと、山崎くんが言った
「桜ちゃん、なんかごめんね。俺じゃなくて桜ちゃんが沖田さんとペア組めたらよかったのに…」
『沖田が決めたことだから仕方ないよ』
でも、と続けて山崎くんに笑顔で振り返る
『背中には気を付けてね』
「怖いんだけど!!絶対何かする気だよね!?」
後ろで山崎コノヤローが何か言ってるけど無視しよう。
「桜ちゃん!」
名前を呼ばれて振り返ると近藤君が胴着姿で立っていた
『どうしたのその格好、部活?』
「あぁ!今日はクラブ体験があってな、中学生が来るんだよ」
あ、チラシ配ったやつのことか!
『そっかぁ…頑張ってね!』
「見に来るかい?」
『え、いいの!?』
近藤君は笑って部室まで案内してくれた