第10章 告白
『お、終わった…』
全科目のテストを終え、一気に力が抜けた
答案用紙を回収した銀八先生が話始める
「みんなおつかれー、とりあえずお前らにとって地獄のテストは今日で終わりだ」
で、と続けて先生は言う
「もうすぐ体育祭があるんだよね」
「え、いつですか?」
「来週」
「もっと早く言って下さいよ!!」
新八くんがツッコむ
「まーまぁ落ち着けよ新八。体育祭つっても誰が何の種目に出るか決めるだけだから焦ることねーよ」
「いや、そこが一番重要なんですけど!」
体育祭かぁ、秋にやるもんだと思ってたなぁ。
「んじゃあ今からササッと決めるからやりたいもん言え」
先生の言葉に最初に反応したのは神楽ちゃんだった
「先生ェ!私パン食い競争やりたいアル」
「だと思ったわ、じゃあ神楽決定な」
「先生!お妙さんと二人三脚…ぐはっ」
いいかけた近藤君に妙ちゃんが蹴りをかます
「先生、私九ちゃんと玉入れ出ます」
「妙ちゃん、玉入れって…そんないかがわしい競技があるのか」
「九兵衛さん!玉入れどんな競技だと思ってんですか!」
私どうしようかなぁ…最後の体育祭だし。
んー、と悩んでいると山崎くんが話しかけてきた
「桜ちゃん、桜ちゃんはやっぱり沖田さんと二人三脚に出るの?」
『え!』
ちらっと沖田を見ると丁度彼と目が合った
『あ、あの沖田!!一緒に二人三脚やら…』
「やらねー」
ええええ!!即答!?
「何で俺がお前と二人三脚しなきゃならねーんでィ。絶対にごめんでさァ」
な、そこまで嫌かコノヤロー!!
「え?何、お前ら二人三脚やらねーの?」
意外そうな顔で銀八先生は言った
「やりませーん」
『ええ!?そんなぁ…』
最後の体育祭…。
二人三脚もやりたいけど、沖田がやらないんなら組む相手いないし…諦めるかぁ。
ガクッと肩を落とす私を見て土方が言った
「じゃあ先生、俺吉野と二人三脚やります」
え、
『えええっ!!』