第4章 昇格と里帰り
『ええええええっ!?』
飛羽は鎹鴉が伝えてきた事に驚愕していた。
何と…
酔(すい)柱爆誕。
そんなわけで里帰り決定。
ほかの隊士と同じように飛羽も目隠しをして里に向かう。
何度も何度も色んな人に背負われて里に向かう。
『着きましたよ…酔柱…』
里へ足を踏み入れた瞬間、里中がざわついた。
「……帰ってきた。」
「蛍さんの妹だ。」
「しかも柱になったって本当か……!」
飛羽は酒瓶を片手に肩をすくめる。
「そんな見るなや。あたしはあたしだ。」
そこへ誰より早く現れたのは兄・鋼鐵塚蛍。
「飛羽ーー!!!」
無言で拳骨が落ちる。
「いてぇ!!帰ってきて早々それ!?」
「刀は!!折ってないだろうな!!」
「今回は無事!ちゃんと持ってきた!」
兄は刀を受け取ると真剣な表情で刃を確かめる。
「……よくここまで使いこなした。」
その一言だけで、飛羽は少し照れくさそうに笑った。
そこへ里長・鉄地河原鉄珍も姿を現す。刀鍛冶の里は鬼殺隊にとって重要な拠点であり、柱の来訪は特別な意味を持つ。
「酔柱、おめでとう。」
飛羽は頭をかきながら笑う。
「ありがと。でも今日は柱としてじゃなく、蛍の妹として帰ってきた。」
その言葉に里の刀鍛冶たちの表情が一気に和らぐ。
だが蛍だけは違った。
「刀をよこせ。」
「お、おう。」
「最高の一本に仕上げる。」
飛羽は兄へ刀を差し出す。
「あとさ。」
「なんだ。」
「"悪鬼滅殺"、刻んでくれ。」
蛍は一瞬だけ目を見開き、ふっと口元を緩めた。
「当然だ。」
その横で里の刀鍛冶たちが小さく拍手を送る。
「蛍の妹が柱になった。」
「里の誇りだ。」
飛羽は照れ隠しに笑いながら酒瓶を掲げる。
「祝い酒でも飲むか!」
「飲むなァァ!!」
兄の怒鳴り声が里中に響き、鍛冶場には久しぶりに大きな笑い声が広がった。