第2章 入試、そして
「と、轟くーん、」
仕方ないから僕の理解が合っているのかどうか、轟くんに聞くことにした。
「なんだ?」
「持久走って、走るのしんどいやつだよね?」
一瞬キョトンとした顔をした彼。
ごめん、そうなるよね。分かってた。僕も今、へ?って思ってるから。
「…それ以外何がある?…ああそうか。誠人は確か走るの苦手だったよな」
「うぅ…ご名答です…」
どうしようか。これじゃァ合格は出来そうにないぞ。
そしてよく僕のことを見ていたな轟くん。ありがとう。
どうしようも無いから異能力使ってみようか。
声に出すのは恥ずかしいから小声でね。
「異能力 神ノ知恵」
答:一時的に身体能力を底上げするのがよろしいかと。
知ってるし。いやだからどうやって…あ。
答:フランシスの能力を使えば可能です。
でも今、金目のものなんか持って無いけど。
答:貴方様の口座の中の貯金額は12345600円でございます。
一体どうやって貯めたんだ過去の僕。でかしたぞ。
それなら余裕だ。ありがとう。もう良いよ。
答:はい。今日のおやつはハーゲンバッツが良いです。