第3章 それぞれの想い
ニ「…神経衰弱で挽回してやろうと思ったのになぁ」
こう見えてガラスのハートな俺(笑)は
翔さん程では無かったものの、鉄骨渡りでは散々な結果に終わった
だから、どちらかと言えば自信のある記憶力を生かして神経衰弱を制してやるつもりだったんだけど…
俺と同じく
鉄骨渡りで見せた見事なヘタレっぷりを払拭すべく意気込んでいた翔さんと、秘かに火花を散らしていたら
あっさりJに勝利を持って行かれてしまった
ニ「…くっそぉ…良いとこ無しじゃんよ、俺」
どうしたって手に入らないなら入らないで
やっぱニノは何でも出来てカッコ良いな、やっぱニノにしとけば良かったな、って
チラッとでもそう思わせたかった俺は
それが全く叶わなくて、ムシャクシャしていた
それを、楽屋であんな顔されてイチャつかれたら…
ニ「……ほんと、やってらんねぇよ。」
それでも忘れられそうにないオジサンへの想いを胸に
俺は、のそのそと起き上がって、放り投げたコントローラーを拾い
ゲームの続きを始めた
…何時か、何かの間違いでも構わないから
大野さんが俺に振り向いてくれますように、って
そんな事を思いながら…