第2章 training
『どういう状況だ?』
ピキリと顔の縁に血管が浮き出るような、全身が震えてきそうな感情に収集がつかなくなる。
担任に呼び出されてかぐら達と別れてから、1時間も経ってないだろ
かなり急いで報告書の作成を終えて、宣言した通り彼女の部屋まで来たっていうのに。鍵のかかっていない扉を開けば、
ベッドで寝返りをうつ棘
ここまでは分かる。
そのベッドサイドにもたれるようにして座って寝ている彼女
そして、彼女の膝枕で寝ている傑
しかも手まで掴んでいる。
数秒固まってしまったが、すぐに傑を引っ張り起こして、口を開いた。
「あぁ、よく寝れたよ」
『寝れたよ、じゃねぇよ?』
「悟、もう呼び出しは終わったのか…い?」
『手出すなって言ってんだろ』
そう立ち上がって伸びをする傑に、術式を発動させながら近付いた。
クスリと笑いながら両手を顔の横まで上げると、"惚れすぎだろ"と言って部屋から出て行こうとする友人。
マジで何考えてんだ
人の女を略奪する趣味でもあんのかよ
苛立ちをどう言葉にするか悩んでいれば、
「さ、とる…?
あれ、傑?帰っちゃうの?お菓子、食べてない、のに…」
そう彼女の声が、俺の顔を見て徐々に小さくなっていく。
俺が怒ってんのに気付いたな
その理由にまで頭が回っているのかと少し考えたが、どちらにせよ彼女をどうにかしないと気がすまないと考えるのをやめた。
『傑、次はねぇから』
「おー、怖い怖い。私は棘と退散するよ」
『かぐら』
「なに…?」
『覚悟しろ』