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五条君に恋に落ちるお話【R18】

第2章 training






そう硝子に言われて、笑い返すとポンッと背中を叩かれて腕を組まれる。

そっか、ある程度の病気なら私が治せば良いのか…

出来るようにならなきゃ…!

校庭に到着すれば、棘を抱き上げている悟と微笑んでいる傑がいる。



『棘、また出来たの?』

「うん!ねぇ!もう一回やる!【見てて】!」
『待っ…!棘…!』



久しぶりに背中がゾワリと震え立ち、すぐに棘に駆け寄るが間に合うはずもない。人間の速度が音速を超えることはないから。

呪言…!

耳と脳を呪力で覆っていた私は何も無いが、やはり油断していた悟と硝子、傑はカチコチに固まって、棘の方を瞬きをせずに見続けている。



「ゲボッ、あ"、ぅ…」

『棘!わ、そっか、3人に呪いをかけたから…!』



棘の首を撫でながら、未だ棘を見続けている3人を見回す。

あらら…

3人は呪言にかかっているけれど、反転術式を使うよりも早く解けるだろう。

一旦、棘を…


「クソッ!またかかった…!」

「ははっ、私は初めてだよ。なかなか凄いな」

「ひゃー、目が乾いてるぅ」

『良かった、みんなすぐ解けて』



そう3人が目をパチパチをさせている様子を見て、一安心しながら悟の腕にいた棘を抱き上げる。

呪言から解けた3人がギャーギャー言っているのを見ると、やっぱり重症なのは棘本人だ。



「ケホッ…!」

『ちょっと待ってね、痛いよね…可哀想に…』

「どっちかっていうと可哀想なの俺らじゃね?」



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