• テキストサイズ

こちら、MOB飼育係2[dzl]

第4章 ウパおらふくん目線


 そうして僕は飼い主さんのお家にやって来た。僕の水槽の隣はガーディMEN。本当の名前はエルダーガーディアンMENって言うみたいだけど、名前が長いから飼い主さんがガーディMENって呼んでる。
 右と左にはパンダドズルさんと毒蜘蛛おんりーの飼育カゴがあって、向こうにはぼんブレイズさんがいる。
 なんでなのか分からんけど、ガーディMENはずっとぼんブレイズさんを見つめてた。そしたらある日ぼんブレイズさんにレーザーみたいなのを撃ってびっくりした。
「MEN、何してるん?」
「暇だったから」
 僕が聞いてみたら、低くうなるようにガーディMENはそう言ってた。ええなぁ、暇になると遠距離攻撃が出来るなんてと言うと、ガーディMENはぶくぶくと笑った。
 でも、僕はぼんブレイズさんが無事なのか気になったから、よじ登ったり跳ねたりして飼育カゴから飛び出した。僕はガーディMENに行ってきますと言ってぼんブレイズさんのところに行ったら、ぐっすり寝ていたんだ。
「ねぇねぇ、ぼんさん」
「ん……? え、あ、おらふくん?」ぼんブレイズさんはすごくびっくりしていた。「大丈夫なの? こんなところまで来て?」
「うん。僕はウーパールーパーやからね。少しくらい水がなくても大丈夫なんよ」
「へぇ……そうなんだ」
「そっちに行ってもいい?」
「だめだめ! 俺は熱いからね」
「そうなん?」
 僕はぼんブレイズさんが本当に熱いのか気になったんだけど、こっち側に来てもくれなさそうだったので諦めた。だから僕は、パンダドズルさんのところに行った。
「あ、いらっしゃい。えーっと、ウパおらふくんだっけ?」
「うん。僕、ウーパールーパーのおらふくんやで」
「よく来てくれたね。お近づきの印にこれあげるよ!」
「え、これはなんなん?」
「ステーキだよ。食べてみて」
「うん!」
 その時パンダドズルさんからもらったステーキの味は忘れられなかったな。一度食べたら病みつきになるんやもん。この味はズルいわぁ。
 本当は毒蜘蛛おんりーともお喋りしてみたかったんだけど、いつも高いところにいるから諦めた。僕が毒蜘蛛おんりーとお話することになったのは、飼い主さんがみんなのカゴの鍵を閉め忘れちゃったあとのことになる。
/ 14ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp