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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第5章 あの人と出会ってしまった




ダークブラウンのリブニットにデニム、白のカーディガンを羽織っただけのなんてことのない服を着た私を


サングラスにキャメルのポロシャツと、緑がかったテーパードパンツを見事に着こなした、さもモデルのような大男に褒められてもね。


嬉しくなくは…あぁ、もう、変な事を考えるのは柄じゃない。


「俺の為にオシャレしてきてくれたってことでいい?」


「普段着と変わらないのだけど」


人間1人分くらいの距離の横並びで、バス停まで一緒に歩く道すがら、五条くんはくだらない話を持ち出す。


「今日は俺、寧々と手を繋ぐ気でいるからね。その為にハンドクリームも塗ってきたんだぞ、ほら!」


五条くんはちょっと前を歩いて、両手のひらを私に見せつける。


「無駄な努力ね」


「無駄じゃねぇよ。絶対寧々の方から手繋ぎたい♡って言ってくるから」


「私がそんな甘えた話し方をするとでも?」


今日も今日とて馬鹿は依然として直っていないのね。


「つんけんしたとこも好きだぜ、本当可愛いな」


あまりにも会話が馬鹿らしかったから、それ以降は五条くんの呼びかけを無視して歩いた。


前にも感じたけれど、高専から最寄りのバス停までの距離が短くなった気がする。


何度も思うってことは、本当に距離が短縮でもされたのかしら。

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