第6章 クッキーとゼリー
半分こにしたゼリーはすぐに食べ切ってしまった。
量としては物足りないはずなのに、少しの満腹感よりも満足感が上回る。
「食べ終わったから…帰る…のよね?」
テーブルの上にはまだまだ沢山のお菓子や飲み物が置いてある。
「買ってきたやつは全部寧々のだから好きな時に食えよ。俺は寝る」
「ね…っ!?」
五条くんはひょいっと身を乗り出して、私を跨いでベッドに寝転んだ。
「五条くん!?」
「触らないように小さくなってるからいいだろ。すげぇ眠い…寧々も一緒に寝ようぜ」
もうその頃には自在に足が動かせるようになっていたのに…
「夜通し起きてたんだから当たり前でしょ」
仰向けの五条くんとくっ付かないようにしながらも、隣に寝そべってしまう。
私の喉元まで布団をかけた五条くん本人は、肩までしか布団が届いていなかった。
「くっ付いてくれたら温かいのになぁ?寧々」
「ベッドに入れてあげてるだけ有難いと思って」
季節は6月、風邪は引かないとは思うけど、出来るだけ体温は維持した方がいいでしょう?