第2章 添い寝の秘密
そうして、おらふくんが夜な夜なぼんさんの部屋に行かなくなったある日。
「ドズルさん……」
ぼんさんが落ち込んだような顔をして僕に話し掛けてきた。
「ぼんさん、どうしたんですか?」
と聞けば、俺って臭うかなとか言い始めて僕はきょとんとするばかり。なんでなのかとさらに聞くと、ぼんさんから意外な言葉が返ってきた。
「最近、おらふくん添い寝に来てくれないんだよね〜」
「え?」
加齢臭でもしたのかな、なんてぼんさんが言うものだから、この世界に匂いの概念はないですよと僕は笑いながら答え、そこまで落ち込むならもう付き合えよ、と叫びたくなるのをぐっと堪えた。
僕のぼんおらの距離感が近いという悩みは、まだまだ続きそうである。
おしまい